発達障害論文紹介ブログ

発達障害に関する論文を読んだ内容や感想、直訳を書いてます。

算数障害の子の数的処理

算数障害の子の数的処理を調べましたみたいな論文。対象は9-11歳までの小学生で、、、はよくあるのですが、そこから親が社会的経済的地位が低い、てんかん、知的障害、精神障害聴覚障害視覚障害は除外。そして全員右利きと徹底してる!算数障害は、言語による短期記憶と言語によるワーキングメモリーに困難さがあり処理速度も遅い特徴があり、よくあるのが口頭で短期記憶とワーキングメモリーの処理過程をフィードバックさせて算数させていくみたいなことがあります。短期記憶については今覚えたこと、ワーキングメモリーについては簡単にすると4セクションに分かれていまして、ざっくり言うと耳から聞いた情報処理する部分、目から見た情報処理する部分、耳や目からの情報を長期記憶とリンクしたり一時的に保存する部分、同時に情報処理して実行してることを追跡する部分。で、算数障害の子とそうじゃない子の脳の電位を測って比べました。測ったのはERP(知覚、注意、記憶、意志決定といった心的活動や運動で生じる電位)を使用してLPC(感覚刺激に対して注意を向けて認知・識別し遂行する際に生じる電位)N400(語彙やカテゴリー判断で生じる電位、無意味語では生じない)N200(選択的注意で生じる電位)。また賦活している皮質を調べてます。結果は算数障害ではLPCが出ているが2倍近いので数字がわかるまでに時間がかかる。N400が出てないので、算数を行うがわかっていない。N200についてはバラバラでしたがそもそも数字に注意が向いていない。これを読んでの自分の中での結論が、エラーさせずに正しいやり方を反復して練習するとなりました。とても面白いデータでした!追記、皮質の賦活については算数で関係ある部分が賦活した後に右側頭葉という算数には関係なく音とかに反応する部分が賦活しているので、バグるか数字がなんだっけ?か、さん、し、とリズムで遊び出すとかかなと思いました。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7847199/?fbclid=IwAR0rCQ7VawtB2Ze642KhdbiwEsgjL2eXo3mhap5wYWlZvtrqYp0hHiY-RSs